2023年 9月度 投資信託勉強会開催報告

オルカンに勝つべくして勝シンプルな運用戦略

オルカンとは・・・

eMaxis slim 全世界株式(オールカントリー)を指していることが多いです。

SNSでは話題になることの多いそのオルカンですが

投資のプロ側では何それ?美味しいの?

ってな具合で全く通じないとか(^^;)

こういう裏話もあって興味深い勉強会になりました。

人気のオールカントリーの成績をシンプルに上回る投資戦略がある

ということを前半では理論を後半では具体的にお話いただきました。

声の大きい人がこれだけで良いとか

無意味なことはしないで良いとか

色々と聞こえてくる世の中ですが

自分なりに勉強して自分にとって必要なもの

不要なものを判断できるようになっていただければ

勉強会を企画した者として非常に嬉しく思います。

前編:リスクについて徹底的に学ぶ

リスクとリターンの事を正しく理解することで

運用効率という概念がしっかり腹落ちすることになります。

なんとなくリターンが良いからこれにしようという考え方の危うさも

この話を理解できれば見えてくるとのこと

フワッとわかったつもりになっていたことが微妙にずれていることに気づかせてくれました。

目標は運用効率の概念を身につけてギャンブラーから投資家に進化する!!

運用効率とは?

運用効率とはどれだけに安定的にどれだけ高いリターンを得られるか?

いわゆるシャープレシオを呼ばれる指標です。

リターンを上げることには必死になるけど

リスクを下げることの重要性って気づいてますか?

ということで運用効率とリスクとリターンの関係を詳しく解説していただきました。

リターンとリスクの定義

そもそもリターンとはどういう定義なのか

そしてリスクがどういう定義になっているのか

そこのところを図を使いながらかみ砕いて解説していただきました。

このリスクとリターンの話を正確にかみ砕いて出来る人は

そんなにいないのではと思います。

ムササビ親分の話を理解することで

世間の声が大きい人たちがフワッとした話をしているなということが

わかるようになると思いました。

リスクはリターンの信頼性

最終的にリターンが良ければ途中マイナスでもOKですよね

って私も良く話をしてましたが

そもそも最終的にそのリターンを得られる確率に関わるのが

リスクだということ。

リスクがリターンを得るための信頼性だとしたら

とっても重要な指標だということがわかりました。

リスクを視覚化

オールカントリーを意識して

平均リターン7%、リスク20%でどのような結果になるのかを

図で表示していただきました。

さらに20年間運用した場合も図にで説明していただき

リスク20%がどの程度リターンの幅が広くなるのかを見たあとに

リスクが10%だったらどうなの?

というのも図で見ることで最悪パターンがどの程度変わるのか

というのを見ることができました。

同じリターン7%の運用でもリスクが変わると

結果に大きな違いがでてくるというのが理解できたと思います。

リスクを引き下げることで得られるメリット

リスクを下げることで得られるメリットは2つ

  • 損をする確率と金額を下げられる。
  • 期待リターン通りの成果を得られる確率を上げる。

この2つに到達するということで

リスクを下げるということにプロは力を使っているということでした。

このメリットが欲しいと思うのか?

それともそんなのいらないと思うのか?

そこはギャンブルと投資の分かれ目になってくるのではないでしょうか

とのことでした。

後編:オルカンに勝つ戦略とは

前半のリスクとリターンの話を踏まえて

オールカントリーよりも良い運用を行うには

具体的にはどうすれば良いの?

という部分に焦点をあてて、

考え方について解説していただきました。

オールカントリーを知る

オルカンに勝つためにはまずオルカンを調べる

ということでどういう投資商品なのかを

じっくりと解説していただきました。

そしてそこから見えてくる弱点を克服することで

オルカン以上を目指してみようという内容でした。

オールカントリーとインド株

具体例としてオールカントリーによりハイリスクハイリターンの

インド株を足してみたら運用効率はどう変化するのか?

というのを具体例を示しつつ解説していただきました。

配分を工夫するとオールカントリーのリスクを変化させずに

リターンだけを高めるということが可能なことがわかりました。

相関係数を考えてみる

オールカントリーと相性の良い組み合わせを考える方法として

相関係数というものを意識して銘柄を探すという話をお伝えいただきました。

相関係数が違っている銘柄の具体的な探し方、

効果の高い相関係数の考え方

それがどのような種類の銘柄になるのか

など、具体的な手法を解説していただきました。

参考事例

オールカントリーと相関が低い銘柄を具体的に合わせてみたら

どうなるのか?

という部分を

  • オールカントリー+現金
  • 相関係数の低い銘柄1
  • 相関係数の低い銘柄2
  • オールカントリーの代りにナスダックに置き換えた事例

でコロナショック前後の値動きがどうだったのか?

最大損失、運用効率などを確認していきました。

現金ではなく相関係数を考えたポートフォリオというものも

ありなのではという結果が得られたと思います。

番外編

毎回、番外編を用意してくれているムササビ親分さん

今回は投資情報をプロ側から発信している立場として

実際に投資情報を目にした時にどんな風に解釈するべきかというお話でした。

SNSも含めて情報があふれかえっている時代ですから

相手が何を狙ってその情報を発しているのかを想定する必要がある

それを踏まえても活用するメリットがあれば使ってみるということでした。

参加者の声

参加者の感想を原文のまま掲載しております。

どんな勉強会だったのかを想像していただければと思います。

  • 大変ためになる勉強会でした。勉強会も合間の雑談もとても面白かったです。今後もぜひ参加させていただければと思います。 ムササビ親分さんの説明は、わかりやすく、もっといろいろなお話を聞いてみたいと思いました。
  • 投資リスクについての、丁寧で分かりやすい解説をありがとうございました。 新NISAに向けて、ポートフォリオを組むための参考にさせていただきます。 長時間、ありがとうございました。
  • ありがとうございました。 今回は考え方、見方を教えていただき、後半はその実践編ということで、自分自身の場合はどうすればいいのかという組み立て方を教わることができたと思います。 今後自身のポートフォリオを見直す際にぜひ活用させていただきます。
  • 新ニーサ積立枠で債券投資がなくて悩んでいたところ、バランスファンドの利用という手があるのがわかってよかったです。
  • 具体例に基づく内容が大変参考になりました。
  • 次回は効率的フロンティアとCAPMの内容を希望します。
  • 投資初心者には難しいところもありましたが、基本的な考え方を教えていただき、とても有益でした。
  • とてもわかりやすかったです。インデックス投資について書かれた本でアセットアロケーションはものすごく大切と書かれていましたが、その理由が明快にわかりました。 リターンを下げずにリスクだけ下げ、運用効率を高められるなんて、とても嬉しい話です。 ぜひ分散の仕方を工夫して投資対象を選びたいと思います。 番外編の話もよかったです。説明に数字やグラフなどがでてくると、つい説得されがちなのですが、その場合でも一歩引いて、作者の意図を考慮し、客観的に情報を受け止めたいと思いました。いつも役に立つ情報をありがとうございます!
  • とても勉強になりました。リスク、取り過ぎていることに気がつきましたが、簡単に方向転換出来ないところもあります。来年の新NISAに向けて変更していこうと思います。
  • 今までリスクよりリターンばかり見ていた自分の考え方を改めることができました。貴重なお話をありがとうございました。

この記事を書いた人